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化粧品の全成分表示はいつから義務化?ポイントを解説

  • 投稿:2025年04月23日
  • 更新:2025年04月24日
化粧品の全成分表示はいつから義務化?ポイントを解説

この記事では、全成分表示がいつから義務化されたのか、その背景や表示ルール、成分を読み解くコツまで、初心者にもわかりやすく解説します。
気になる肌悩みに対応した成分の選び方や、表示を見る際の注意点もあわせて紹介します。

全成分表示が義務化された背景

化粧品の「全成分表示」は、すべての化粧品に義務付けられた最も重要なルールの一つです。

導入の背景には、規制緩和と消費者保護の両方の観点からの必要性がありました。成分による肌トラブルやアレルギーを防ぐために、すべての成分が明らかにされることで、安全性と透明性が確保されるようになったのです。

規制緩和と情報開示のバランス

1990年代後半から化粧品に関する規制の見直しが進められ、「より自主的で合理的な制度への移行」が検討されました。厚生省(現・厚生労働省)は1998年の検討会報告をもとに、全成分表示の方針を決定。2001年4月より、すべての化粧品に全成分表示が義務付けられるようになりました。企業の自主性を尊重しつつ、消費者に必要な情報を提供するための制度です。

安全性の確保とトラブル防止

全成分表示の最大の目的は、消費者が自分の肌に合う化粧品を選びやすくなることにあります。

アレルギーや皮膚トラブルの原因となる成分を避けることが容易になり、医療機関や専門家による迅速な対応も可能になりました。統一された成分表示は業界全体の透明性向上に寄与し、信頼性のある製品選びを消費者にもたらしました。

全成分表示の開始はいつから

現在では当然のように思われる化粧品の「全成分表示」ですが、制度として始まったのは2001年のこと。それ以前は成分の一部しか表示されておらず、肌トラブルが発生した時の原因究明が困難でした。制度導入の経緯と、どのようなプロセスで義務化が進んだのかを見ていきましょう。

化粧品の全成分表示制度は、2001年4月に薬事法の改正により正式にスタートしました。

以前の表示制度ではアレルギーなどの原因成分を消費者が把握することが難しく、安全性への配慮に課題があったことが主たる理由でした。

この改正により、化粧品のすべての成分を製品の容器や箱に表示することが義務づけられ、消費者が自分の体質や肌に合った製品を選びやすくなりました。

化粧品成分の表示ルール

化粧品の成分表示には一定のルールがあります。

単純に成分名を羅列しているのではないことを理解すると、自分に合った製品選びの精度がぐっと上がりますよ。この章では、表示順の決まりや配合量の少ない成分の扱い、医薬部外品との違いについて解説します。

【表示順のルール】

全成分表示では基本的に、配合量の多い順に成分が記載されます。

例えば「水」や「グリセリン」などの基材成分は、配合比率が高いため先頭に記載されることが多いです。配合量が1%以下の成分については、順不同で記載してよいことになっています。

ルールを頭に入れておくと、製品の特長や肌への影響をある程度予測する手がかりになります。

【配合量が少ない成分の扱い】

成分の中には、ほんのわずかにしか配合されていないものもあります。たとえば防腐剤や香料、着色料などがその代表例です。これらは1%未満で配合されることが多く、表示の順番は自由ですが、それでもアレルギーや刺激になりうる成分が含まれている場合があるため、注意が必要です。

【医薬部外品との違い】

医薬部外品(薬用化粧品)は、全成分表示の義務がありません。

通常の化粧品とは異なる点です。医薬部外品では有効成分とその他の成分が分けて表示されており、場合によっては一部成分が明記されていないこともあります。この違いを理解することで、「なぜこの製品には成分が全て書かれていないのか?」といった疑問も解消されるでしょう。

全成分表示をチェックする際の注意点

全成分表示を確認することで製品の中身が判別できることを解説してきましたが、すべてをすぐに理解しようと焦る必要はありません。正しく成分を読み取るために、いくつかの重要なポイントを押さえておきましょう。

【アレルギーや刺激の原因成分を見逃さない】

表示されている成分の中には、特定の人にアレルギー反応や刺激を引き起こす可能性があるものが含まれています。例えば「防腐剤(パラベン)」や「香料」「エタノール」などは、敏感肌の人には刺激となる場合があります。肌が弱い方や敏感肌の方は、自分が反応しやすい成分を事前に把握しておくとよいでしょう。

【肌に合わない成分を避ける工夫】

人によって肌に合わない成分が存在します。

全成分表示を見て「これまでに合わなかった成分」が含まれていないかを確認することが大切です。化粧品を新たに使い始める際には、パッチテストを行うことも推奨されています。

合わない成分は、すべての人に一律に当てはまるわけではないところが厄介なところ。評判や口コミが良好であっても、「自分にとってベスト」な商品を選べるようにしましょう。

【一見よさそうに見える成分名の落とし穴】

広告やCMで耳にするような、聞こえの良い成分があると思います。

たとえば「エッセンシャルオイル(精油)」や「植物エキス」という表示がされていると、自然派で肌に優しいイメージが湧きませんか?もちろん肌に良質であることを目指して製造されているわけですが、各々の肌質によっては合わないことも無論考えられます。

イメージや成分の名称に惑わされず、自分の肌との相性を基準に選ぶ目を持つことが大切です。

専門的な相談をしたい場合

化粧品の成分表示について、少しずつ知識が増えてきたと思います。

ただ「この成分は法律的にどう扱われているのか」「商品のラベル表示がルールに沿っているのか」など、専門的な判断が必要なケースも多々生じることでしょう。

そんなときには、化粧品表示に詳しい専門家に相談するのが安心です。

化粧品の表示ルールは薬機法や関連するガイドラインに基づいて厳格に定められています。とくに製造販売業者やOEM企業にとっては、誤った成分表記や違反表示が法的リスクにつながるため、正確な表示が欠かせません。表示に関する悩みを専門家に相談すれば、適法で信頼性の高い製品づくりをサポートしてもらえます。

【「行政書士宮本えり事務所」のご案内】

化粧品表示のことで迷ったときは、弊所へ是非ご相談ください。

薬機法に関する豊富な知識と実績をもとに、化粧品の成分表示やラベル作成についての具体的なアドバイスを受けられます。新しく化粧品事業を始める事業者様にとって第一の心強い存在となれるよう、真摯に対応させていただきます。

全成分表示のまとめ

化粧品の全成分表示は、2001年から制度として義務化されました。今では私たちが安心して製品を選ぶための大切な情報源となっています。

配合量順や表示ルールを知ることで、自分の肌に合った成分が何かを見極めやすくなり、トラブルを未然に防ぐことができます。特に乾燥、美白、ニキビなど、肌悩みに応じた機能性成分を理解することで、成分表示から製品の特性を見抜く力も養えます。

表示には一定のルールがあり、誤解しやすい成分名や注意すべき表記も少なくありません。不安がある場合や、より専門的な判断が必要な場合には、薬機法に詳しい専門行政書士のサポートを受けるのも大変有効です。

弊所も化粧品の表示に関する相談に対応しており、実務に即したアドバイスでサポートさせていただきます。困ったときの窓口としてご活用いただけますよ。

全成分表示を正しく読み解く力を身につけることで、肌に優しく、自分に本当に合った化粧品選びができるようになるのです。

全成分表示に関してのQ&A

薬機法に違反すると、どうなるのでしょう?

薬機法に違反した化粧品表示を行った場合は行政指導や販売停止、最悪の場合は罰則が科されることがあります。成分の虚偽表示や効能効果の過大な表現は法律違反となるため、専門的な視点からのチェックが求められます。

医薬部外品と化粧品の表示の違いは何ですか?

医薬部外品は有効成分とその他の成分を分けて表示する形式が取られています。従って全成分を開示する義務はありません。
一方、通常の化粧品はすべての成分を表示する義務があります。違いを知っておくと、表示を見たときの混乱を防ぐことができます!

化粧品OEMで製品を作る場合、全成分表示はどうすればいいですか?

化粧品OEMを利用して製造する場合でも、製造販売業者として製品に対する責任を持つ企業が「薬機法」に基づいた全成分表示を行う必要があります。OEM業者から提供される処方情報をもとに記載を行い、法的な誤りがないように細心の注意を払いましょう。

全成分表示を見るときに最初にチェックすべきポイントは?

過去に肌トラブルを起こしたことのある成分が含まれていないかどうか。
配合量の多い成分を見て、肌質に合う成分が含まれているかどうか。
見慣れない成分をピックアップして調べてみるクセをつけることで、少しずつ読み解く力がつきますよ。

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